それなりに英語の基礎力がついてきた。ちょっと洋書を読んでみたいけど、どの本を選んだらいいのやら…。
できれば小説より、実用的なノンフィクションがいい。
実際に多読を続けている人の、生きたオススメ情報が知りたい!
本記事では、このような悩みにお答えします。
それなりに英語学習を積んでいった人に必ずと言っていいほど湧いてくる欲求、
洋 書 を 読 ん で み た い …!
しかし、いざ「洋書 オススメ」や「洋書 オススメ 初心者」で検索しても、
多すぎて選べない… 興味ない本ばっかり… 絵本コスパ悪そう… 小説ばっかり… 本当に自分でも読めるの? そもそもこの記事ちゃんと読んだ人が書いてるの? やっぱりやめとこうかな…
と読む前に疲れてしまうこともしばしば。
思い切って読み始めても「あまりハマらない…」やら「好きな分野だけど読みづらい…」やら、最初の一冊の壁は意外と大きいものです。
この記事では、そんな悩み多き「多読ビギナー」にオススメの洋書を5つ厳選しました。
もちろん、どの本も私自身が実際に読んだものです。私は2021年から多読を継続しており、50冊以上の洋書(500万語以上)を読んできました。多読に絶妙に慣れてきた時期だからこそ、ビギナーに嬉しい洋書を選定できると信じています。
選定にあたってとくに大事にしたのは、以下の2点です。
1冊が短い & 英文がやさしい
内容面についてはどうしても好みになるので、できるだけ万人向けのテーマの本を選びました。
先にネタバラシをすると、以下のようなラインナップです。イメージが湧きやすい邦題で羅列しています(価格は時期や形式によって変わりがちなので、超ざっくりです)。
旧約聖書と 新約聖書の 世界 | アイデアの つくり方 | チーズは どこへ 消えた? | ライフ レッスン | リミットレス | |
---|---|---|---|---|---|
短さ | 短い | かなり短い | 短い | 普通 | やや長い |
語数 | 約1万語 | 約6,000語 | 約1万語 | 約6万語 | 約8万語 |
読みやすさ | やさしい | 普通 | 普通 | 超やさしい | 超やさしい |
価格* | 安い | 安い | 安い | 高い | 高い |
ひとこと アピール | スキマ時間を 有効に使える 「世界の常識」 | パッと読めて すぐ活かせる 「先人の知恵」 | 皆が読んでる 君はどうする 「変化と行動」 | 難なく読める いつか役立つ 「人生の教訓」 | これで誰もが リミットレス 「学習の奥義」 |
ターゲット層については、高校英語の基礎が身についてきた人(英検2級、TOEIC600点レベル)としておきます。英語学習と並行して相乗効果をねらう高校生にもオススメです。
多読によって英語を学ぶのではなく、今よりスピーディーに英文を読み、英語 “で” 何かを学んでみたい!という方に本記事が届けば幸いです。
読みやすい洋書「5選」
ここから、厳選した5冊について詳しく紹介していきます。
前半3冊は「短さ重視」
後半2冊は「やさしさ重視」
という内訳です。
とにかく読みきりやすい5冊、ぜひ参考にしてみてください!
とにかく短い!されど一冊!3選
まずは「短さ重視」の3冊です。
ひとまず「一冊の洋書を読み終える」という体験をするのに最適な3冊をピックアップしました。
1000円くらいの価格帯なので、自己投資としても手が出しやすい本たちです。
以下3点、順を追って紹介していきます。
- 旧約聖書と新約聖書の世界
- アイデアのつくり方
- チーズはどこへ消えた?
Bible Stories(旧約聖書と新約聖書の世界)
いきなりペーパーバックのような洋書にチャレンジするのは不安な方も多いでしょう。そんな人にオススメなのが「ラダーシリーズ(公式リンク)」などの英語学習者向けの本です。
私自身、ラダーシリーズは9冊読んだのですが、一番ストレスなく読めたのが『Bible Stories(旧約聖書と新約聖書の世界)』でした。
語彙レベルは4(高校卒業レベル)となっていますが、体感としてはレベル1の伝記よりも読みやすかったです。
新書のようなサイズ感で、語数は1万語ほど。章立てが細かいので、スキマ時間にコツコツ読み進めるのにも向いています。
内容は、聖書の有名な物語のハイライトです。
聖書の話題は、日本ではそこまで馴染みのない「世界の常識」の1つだといえます。一般向けの洋書を読んでいても、たとえ話や慣用表現としてサラッとキリスト教ワードが出てくることも多いです。
早いうちに聖書の大枠をさらっておけば、今後の多読体験がより深いものになるかもしれません。
英語学習者向けの本で迷ったときには、ぜひ手に取ってみてください。
A Technique for Producing Ideas(アイデアのつくり方)
ここからは一般的な洋書を紹介していきます。
読みやすさは普通だけど「とにかく短くて内容がいい本」としてオススメなのが『A Technique for Producing Ideas』です。
この本はとにかく短く、語数でいうと約6,000語になります。おそらく初心者でも1日で読み終われるほどの短さです。
内容はタイトル通りで、いいアイデアを生み出す方法が順序立てて解説されています。短さが物語っているように、その内容はとってもシンプル!
この本を読むと、豆電球ピカッ!のような一般的なひらめきのイメージが覆ります。
学生にとっても社会人にとっても、趣味であれ仕事であれ、いいアイデアを出すことはあらゆる活動にプラスになるはず。洋書から何かを学んで日常に生かせれば、それはもはや普通に読書です。
多読と同時に「英語 “で” 学ぶ」をいち早く体感してみたい方は読んで損はありませんよ!
Who Moved My Cheese?(チーズはどこへ消えた?)
短さ重視の3冊目は『Who Moved My Cheese?』です。日本語版もベストセラーなので、ご存知の方も多いかもしれません。
語数は1万語ほどで、ラダーシリーズと同じくらいのボリュームです。
この本は、ジャンルでいうと「寓話(教訓のある物語)」に近く、登場するキャラクターが「環境の変化にどう対応するか」がテーマとなっています。
文章の読みやすさは標準的ですが、物語の最初にキャラクターの性格が明記されていたり、テーマがはっきりしていて細部にこだわらずに読めたり、内容面で置いていかれる心配はありません。
また、寓話を踏まえた話し合いの章も収録されており、自分はどのキャラのように生きているか、現状を打破するにはどう行動すべきかなど、現実と結びつけてあれこれ考える機会も得られます。
短いながら、意外と読みごたえのある一冊です。
厚みはあるけど読みやすい!2選
続いて紹介するのは、それなりに量はあるものの、シンプルに英文が読みやすい「やさしさ重視」の2冊です。
長さに比例して、価格はちょっと高め(基本2,000円オーバー)になります。
しかし、ひとたび「ザ・洋書」サイズの本を読み終えると、英語を読むことに自信が生まれて多読がいっそう楽しくなること間違いなしです。
それでは以下の2冊、ポイントを書いていきますね。
- ライフ・レッスン
- リミットレス
Life Lessons(ライフ・レッスン)
1冊目は『Life Lessons』。死に直面した患者さんなどから採集した「人生において大切なこと」がまとめられた本です(語数は約6万語)。
あまり有名ではないですが、とにかく英文がやさしくて読みやすい…。教科書のようなやさしさでスイスイ読める一冊です。
多読ビギナーの場合、英語を読むリズムが安定せず、たどたどしさがストレスになることがよくあります(実体験)。なので、できるだけ単語や文法がやさしい本を選びたいものです。
『Life Lessons』には、英文の読みやすさのほか、実例として挙げられる「人物名」が親しみやすいという特徴もあります。
実はこれ、意外と大事なポイントなんです。
多読をしていると、ちょっとしたエピソード部分で馴染みのない名前が出てきて、それだけでペースが崩されてモヤモヤすることが多くあります。この本では「Helen」や「Jeff」など、読みやすい名前の人ばかりが登場するので、余計な負荷がかかりません!
難点を挙げるなら、実例豊富でありながらテーマがふわっとしているのが玉に瑕ともいえます。いつか刺さりそうな教訓だけど、今はあまりピンとこない…そんなテーマが多かった印象でした。
ただ、読みやすさはピカイチです。特効薬のような学びがなくても、かっちりした洋書で一文一文をしっかり理解できる感覚が得られるのはとても爽快ですよ!
最後に、参考として個人的に響いた部分を引用しておきます(第12章「Surrender」より)。ふわっとしていますが、なんか染みました。平たく言うと「“あきらめること” と “明け渡すこと” は違うぞ」という一節です。
When we give up, we deny the life we have. When we surrender, we accept it just as it is.
Elisabeth Kübler-Ross & David Kessler.(2014)Life Lessons. Scribner.
Limitless(リミットレス)
最後のオススメ洋書は『Limitless』です。こちらは日本でも『LIMITLESS 超加速学習: 人生を変える「学び方」の授業』という翻訳書が話題になりましたね。
邦題からわかる通り、この本では「学習における心構えや技法」が紹介されます。この記事に行きついた向学心の高いあなたにとっては、きっと有益な情報の宝庫です。
多読の観点から『Limitless』の良さを挙げるなら、ズバリ「学習に悩む人全般に向けて書かれている」という点が最大のポイント!
ターゲットとなる読者が「勉強が苦手」だとすれば、なんとなく「本を読むのも苦手」であることが予想できます。
つまり『Limitless』は、本を読むのが苦手な人でも読みやすい英文で書かれているというわけです。
とはいえ、ボリュームは一般書籍と変わりません(語数は約8万語)。『Life Lessons』と同様、やさしい英文でしっかりした「ザ・洋書」を無理なく読めるのは大変ありがたい!
もちろん内容も実用的で、読みながら学習意欲がメキメキ向上するオマケ付きです。私はこの本を読んで以来、集中したいときにはある音楽をかけるようになり、学習効率がアップしました。
やさしい英文、役立つ内容、加えて読後の達成感。
これら3点がそろった『Limitless』は、今回紹介した洋書のなかでもとくにイチオシの一冊です。
オススメの洋書・まとめ
以上、多読ビギナーにオススメの「読みやすい洋書5選」でした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
最後に、紹介した本の一覧を下表に示します。
旧約聖書と 新約聖書の 世界 | アイデアの つくり方 | チーズは どこへ 消えた? | ライフ レッスン | リミットレス | |
---|---|---|---|---|---|
短さ | 短い | かなり短い | 短い | 普通 | やや長い |
語数 | 約1万語 | 約6,000語 | 約1万語 | 約6万語 | 約8万語 |
読みやすさ | やさしい | 普通 | 普通 | 超やさしい | 超やさしい |
価格 | 安い | 安い | 安い | 高い | 高い |
ひとこと アピール | スキマ時間を 有効に使える 「世界の常識」 | パッと読めて すぐ活かせる 「先人の知恵」 | 皆が読んでる 君はどうする 「変化と行動」 | 難なく読める いつか役立つ 「人生の教訓」 | これで誰もが リミットレス 「学習の奥義」 |
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多読を始める第一歩、そしてそれを継続することは簡単なことではないでしょう。しかし、その大きな壁に挑んだ人にしか味わえない妙味があることは間違いありません。
ここで紹介した本たちが「多読によって新しい世界を見出そうとする人たちのよき相棒」になることを願っています。
なお、私自身、絶賛多読継続中です。経験者だからこそ残せるデータや気づき、習慣化のコツなども記事にしています。よかったら参考にしてください。
→【多読レコード】シリーズ
→【英語多読】習慣化のポイント9選
それでは、エンジョイ!
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