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4年で585万語に到達!英語多読のデータと感想【多読レコード8】

タイトル『多読レコード8』 リーディング

 こんにちは。Webライターの森です。

 多読レコードは、英語の多読を続けている筆者が節目節目にデータや感想をまとめるコーナーです。

 このたび、めでたく多読4周年(合計585万語)に到達しました!

 この記事では、過去1年間の多読データ(語数の記録、読んだ本など)や、多読をやっていて気づいた学習効果などについてまとめていきます。

 なお、今回のスタート地点は約530万語なので「多読中級者向け」の内容です。

「これから多読を楽しみたい!」という人には、1年目のデータをまとめた「多読レコード2」のほうが参考になるかもしれません。

 以上を踏まえ、2024年の多読を振り返っていきたいと思います。

2024年の多読語数

 まずは、語数についてです。

日別データ

 はじめに、全体像がわかる日別データをグラフで示します。

【多読レコード8】多読語数の日別グラフ

 3月から会社員となり、1年の大部分が「微読」状態でしたが、地道にコツコツ英語を読み続けました。まったく語数がゼロの日はなかったので、我ながら偉かったと思います。

 この1年で読んだ総語数は550,588語で、今年の最多記録は2月6日の13,869語でした。

 累積語数については、5月21日に560万語、11月26日に570万語、12月10日に580万語を突破しました。12月31日時点では、累計5,850,621語となっています。

 グラフの累積語数が平坦になっている部分はニュース英語、急勾配になっている部分は洋書を読んでいたことの表れです。11月下旬からは、映画を観てその原作を読むスタイルがマイブームになり、一時的に語数が伸びました。

 まとめると、会社勤めの影響で語数が低迷したものの、ニュース英語や映画に支えられて細く長く多読が続いた1年だったといえます。

月別データ

 続いて、月別のデータです。

 まずは、語数の合計をグラフで示します。

【多読レコード8】多読語数の月別合計グラフ

 全体の平均は45,882語(図の赤い点線)で、最多は1月の159,501語でした。

 次に、一日平均語数のデータです。下図をご覧ください。

【多読レコード8】多読語数の月別平均グラフ

 全体の平均は1,508語(図の赤い点線)で、最多は再びの1月(5,145語でした。

 最後に、一読書あたりの平均語数を下図に示します。これは「一回の読書でどれくらいの量を読んだか」を表す指標です。

【多読レコード7】一読書あたりの平均語数グラフ(月別)

 全体の平均は1,031語(図の赤い点線)で、最多は1月の3,255語でした。

 傾向としては、ニュース英語ばかり読んでいた月が100〜500語、それ以外だと1,000語に届いたり届かなかったりといった感じです(洋書の1章の区切り方の影響も大きく受けています)。


 以上、多読語数のデータでした。

読んだ洋書のまとめ

 ここからは読んだ本についてまとめます。

読了本一覧

 結論、1年で5冊の本を読み終えました。

 下表は、読み終わった洋書の基本情報をまとめたものです(タイトルクリックでAmazon、画像クリックで楽天の商品ページに飛べます。基本、洋書はAmazonのほうが品揃えがいいです)。

タイトル*(Amazonリンク)
& 著者
 表紙画像(楽天リンク)  総語数** 
01. The Old Man and the Sea 
  Ernest Hemingway
026,050 語
02. Animal Farm
  George Orwell
030,220 語
03. Tuesdays with Morrie
  Mitch Albom
033,720 語
04. It Ends With Us
  Colleen Hoover
102,340 語
05. Wonder
  Mitch Albom
055,600 語
sp** 読み始めた順。
sp** 森くんの概算。

 2023年まではノンフィクションがメインでしたが、2024年は小説だけの1年でした。本以外のニュース英語は、もっぱら「DOGO News」です。

 読んだ冊数こそ少ないですが、上表の前半3冊は2回以上再読しています。後半の2冊は映画化されており、映画を観てから原作にあたるという流れで読み終えました(映画と多読のコラボ効果については後述します)。

時期と日数

 続いて、上記5冊(とニュース英語)を読んでいた「時期と日数」についてです。下図がそのまとめになります。

【多読レコード8】読んだ本と期間の図解

 『The Old Man and the Sea』は6回、『Animal Farm』は3回、『Tuesdays with Morrie』は2回読んでいるので、上図の日数はその平均をとっています。

 1年を通してニュース英語三昧でしたが、本に集中しているときはニュース英語を読まなくなるという傾向があるようです。

 とくに『It Ends With Us』は10万語オーバーの小説で、図書館の返却期限に間に合うよう通勤時間や昼休みをフル活用して読み終えました。半年以上にわたる「DOGO News」オンリーの日々が途絶えているのは『It Ends With Us』に没入したためです。


 以上、読んだ本についてでした。

多読「4年目」の気づき

 最後に、多読4年目を終えて気づいたことをまとめます。

 ポイントは、次の2点です。

  • スピードが上がって理解度が落ちた
  • 映画ファーストでイメージは豊かに

 以下、それぞれについて解説します。

上がるスピード、落ちる理解度

 まずは、スピードと理解度の変化についてです。

 結論、英語を読むスピードは微妙に上がったものの、そのぶん英文理解がおろそかになる傾向が見られました。これは数値的な測定をもとにした結果です(感覚的には、むしろ理解度のほうが上がっている気がしています)。

 スピードと理解度の測定には、これまで『10 Days to Faster Reading』という本を使っていました。ただ、テストの素材が少なく、ぼんやり内容を覚えてきた感じがしたので、2024年からは英検準1級の過去問(穴埋め問題がないPart3)を活用することにしました。

 結果は下表のとおりで、スピードは9ポイント上昇理解度は30ポイント急降下です。スピードの指標は「words per minute(1分間で読んだ語数)」、理解度の指標は「問題の正答率」とし、どちらも3つのパッセージ(合計10問)をもとに算出しています。

 2024年1月  2025年1月  前年比 
 スピード134 wpm143 wpm+9
理解度90%60%−30
2024年1月は、2023年度第2回試験の3題(10問)を使用。
2025年1月は、2024年度第1回の1題と第2回の2題を使用。

 ちなみに、多読を始めた当初からのデータはこちらです。

 2021年3月  2022年1月  2023年1月  2024年1月 
 スピード105 wpm128 wpm140 wpm142 wpm
理解度63%90%80%85%
2021年3月のみ、9つのテストの平均値。
2022年1月以降は3つのテストの平均値。

 上表は先述の『10 Days to Faster Reading』を使った測定結果なので、英検問題の結果と単純比較することはできません。ただ、2024年1月には両方のデータをとっていたので、数値の調整は可能です。英検ベースで調整すると、スピードと理解度の変化は下表のようにまとめられます。

 2021年3月  2022年1月  2023年1月  2024年1月  2025年1月 
 スピード99 wpm121 wpm132 wpm134 wpm143 wpm
理解度67%95%85%90%60%

 過去4年間に視野を広げると、スピードは順調に上がっていて、理解度には微妙に波があるという解釈もできそうです。

 いずれにせよ、今後は「英文をしっかり理解しながら読む」という点を意識しながら多読を続けていこうと思います。得意ジャンルでなくてもブレない内容理解が当面の目標です。

映画ファースト!高まる想像力

 映画を観てから原作を読むと、イメージ豊かに多読を進めることができます。意外と盲点で、これまでやってこなかった手法でした。名付けて「映画ファースト」です。

 この「映画ファースト」に目覚めたのは『It Ends With Us(ふたりで終わらせる)』という映画を観たことがきっかけでした。とくに映画に感動したというわけではなく、以前、通勤電車の中でこの映画の原書を読んでいる人がいて気になっていた作品だったので、映画鑑賞ついでに読んでみた次第です。

 これまでは、英語で小説を読む場合、ひとたび置いていかれると何のこっちゃわからなくなるというのが悩みのタネでした。それを防ぐため、2023年に「和洋併読」の道を開拓したといっても過言ではありません。

 ズバリ「映画ファースト」のメリットは、映画のシーンを思い出すことで、各場面のイメージが豊かな状態で原書を読み進められる点です。場面が変わっても混乱することがなく、視覚的なイメージとともに多読することができます。「和洋併読」ほど時間がかからない点もポイントです。

 『It Ends With Us』を読んだ後に『Wonder』でも「映画ファースト」を実施しましたが、やはり誰がどこで何をしているのかをありありと想像できました。この読み方のおかげでニュース英語の微読状態から脱することもでき、映画鑑賞あっぱれの起死回生の年末でした。

「多読レコード8」まとめ

 祝4周年&585万語達成の「多読レコード8」。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 ひと言でまとめると、会社勤めが始まった影響で語数が低迷したものの、年末には「映画ファースト」で多読を進めてペースが回復した2024年でした。

 2025年も、細く長く多読を続けていきたいと思います。理解度が低下傾向にあるので、映画の力を借りつつも読解をおろそかにしないよう注意したいところです。

 また、余談ですが、今年は行政書士の資格取得のために法律の勉強に注力する予定です。しばらくまた微読状態が続くでしょうが、過去4年間の努力を無駄にしないようにしぶとく多読は継続します。「多読レコード」もまたしかりです。

 この企画は半年に1本のペースでシリーズ化しています。データや気づきの「長期的な変化」が気になる人や、一緒に多読を続けていきたい人などのお役に立てたら幸いです。
 『多読レコード』シリーズ

 それでは、今回はこの辺で。

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