こんにちは。Webライターの森です。
心検つまずき備忘録とは、心理学検定の勉強過程でつまずいた事項をまとめている弱点メモです。
本来は、自学のために科目ごとに記事化していました。以下のサンプルはそれらを一部抜粋・凝縮したものになります。それを未来の受検者から見て「こんな感じでメモしてたんだな」と参考になるように再編しました。
こういった性質上、学習用としてではなく「かつての受検者の勉強スタイルをのぞき見る」用として参考にしていただければと思います。
原理・研究法・歴史
原理
生気論:ミュラー、ドリーシュ
機械論:デカルト、ラ・メトリ、ヘルムホルツ、
デュボワ=レイモン
場理論:マクスウェル
ケーラーやレヴィンに影響を与えた。
一般システム論:ベルタランフィ
→ システム論的家族療法へ!
研究法
カリカック家の家系研究:ゴダット
精神薄弱は遺伝の影響が強い。
動物実験の3R
・非動物技術への代替(Replacement)
・被験体数の削減(Reduction)
・苦痛の最小化(Refinement)
病跡学
精神病理の観点から創造性を解釈。
歴史
学派の図解メモ
日本の心理学
幕末〜明治初期
西周『心理学』(1875年)
↑ヘヴン『Mental Philosophy』の訳!
明治20年代
元良勇次郎
ホールの指導を受ける。
1888年に講義「精神物理学」
桑田芳蔵を育てる。
↑民族心理学を日本に導入。
明治末期
福来友吉『催眠心理学』(1905年)
昭和初期
第二次大戦前の日本の心理学会
・日本心理学会(1927年〜)
↑初代総長は松本亦太郎!
・日本動物心理学会(1933年〜)
・日本応用心理学会(1936年〜)
学習・認知・知覚
学習
反応般化
一行動に叱責 → 全体的に消極!
罰の行動対
自宅でゲーム禁止 → 友人宅で超やる!
フラッディング
長時間さらすべき。
アラームシーツ法
古典的条件づけを応用した技法。
同時弁別課題:正刺激と負刺激を同時提示。
弁別逆転課題:↑の内容を入れ替える。
認知
幼児期健忘:シャインゴールドとテニー
パンデモニアムモデル:セルフリッジ
情報送信係のイメージデーモン
→ 分析係の特徴デーモン
→ 統合係の認知デーモン
→ 最終決定をする決定デーモン
読みの過程
復号化:文字の解読(=単語処理)
→ 構文解析:文の処理(=統語処理)
→ 談話の処理:文章全体の処理
知覚
ブロードベント:フィルターモデル
注意の初期選択理論を提唱。
両耳分離聴課題を用いた。
ドイチェ
分離聴課題中、自分の名前に気づける!
→ 注意の後期選択理論
カーネマン:容量モデル
注意は有限の心的資源だ!
ラヴィ:知覚的負荷理論
上記3つを統合。
初期的か後期的かは負荷による。
プルキンエ現象
明所では赤黄、暗所では青緑が明るげ。
発達・教育
発達
バルテス:生涯発達心理学(成長〜減退)
補償:喪失を補う。
選択:選択可能な資源から重要なものを選ぶ。
最適化:資源を利用する。
マザリーズ(育児語)
乳児に話しかけるときの高音ボイス。
ギリガン
女性の道徳性発達を探究。
コールバーグの道徳性研究を批判。
↑男性的な「正義の原理」だ!
教育
スキナーのプログラム学習
・積極的反応の原理
・スモールステップの原理
・即時確認の原理
・自己ペースの原理
河村茂雄のQーU
学級満足度尺度と学校生活意欲尺度
hyper QーU :↑+ソーシャルスキル尺度
ヘッドスタート:ジョンソン大統領
貧困との戦い。
低所得課程の子供の支援。
社会・感情・性格
社会
対人認知の正確性を高める要因
・共感性
・認知的複雑性
・パーソナリティの類似性
フィードラー :「仮定された類似性」
親しさゆえの盲目。
→ 親近性は対人認知にプラスでない。
社会的浸透理論:アルトマンとテイラー
自己開示の返報性で関係が親密化。
限界質量の理論:オリヴァー
一定数以上が協力的態度をとる。
→ 協力率の拡大。
→ 社会的ジレンマの解消へ!
感情
攻撃の本能説
・フロイトの内的衝動説
・ローレンツの攻撃理論
フラストレーション=攻撃仮説:ダラード
→ バーコヴィッツの認知的新連合理論へ!
↑不快感情全般が攻撃衝動を喚起。
感情円環モデル:ラッセル
覚醒ー睡眠と快ー不快の2次元。
ルイスによる感情の分類
一次的感情:喜び、悲しみなど。
二次的感情:羞恥心、罪悪感など。
↑自己意識的感情とも。
性格
クロニンジャーのパーソナリティ理論
・4つの気質(先天的)
新奇性追求、報酬依存、固執、損害回避
・3つの性格(後天的)
自己主張、協調、自己超越
ハーディネス=頑健性(ストレスへの強さ)
・コミットメント
・コントロール
・チャレンジ
臨床・障害
臨床
分離ー個体化過程:マーラー
正常な自閉期 → 正常な共生期
→ 分離ー個体化期
・分化期(生後5〜9ヶ月)
・練習期(9〜14ヶ月)
・再接近期(14〜24ヶ月)
・個体化期(2〜3歳)
リフレーミング
一義的な見方の変容を促して問題を打開。
家族療法やブリーフセラピーで使用。
↑ミルトン・エリクソン!
ミラクル・クエスチョン
悩み全て解決!→ 何に気づく?
ブリセラの解決志向アプローチ。
障害
自閉スペクトラム症
特徴は、
・コミュニケーションの問題
・限定的で反復的な行動様式
の両方。
↑他:感覚過敏、痛覚鈍感
広汎性発達障害がDSMー5にて再編。
スペクトラムゆえ下位分類なし。
性別適合手術
性自認と身体を一致させる。
「性転換」は不適。
病気不安症=かつての心気症
DSMー5の身体症状症および関連症群に分類。
神経・生理
神経
パペッツの情動回路(今:情動関連は否定)
帯状皮質ー海馬ー脳弓ー乳頭体ー視床前核
大脳辺縁系
パペ回 + 扁桃体、視床下部、中隔野
交感神経
胸髄、腰随から神経節へ。
副交感神経
脳幹、仙髄から神経節へ。
クリューバー=ビューシー症候群
アカゲザルの扁桃体を除去。
→ 恐怖反応や攻撃性の著しい低下、
性行動の亢進、新奇物すぐ口へ。
生理
ホルモンの作用
形成作用:発生初期、不可逆。
活性作用:行動発現時、再投与で復活可。
構造化作用
男ホルによる生殖器や脳への不可逆的作用。
性の分化に関連(中間型も)。
マイクロダイアリシス法
神経細胞間を遊離する伝達物質から
化学的な情報伝達の様相を測定する。
免疫組織化学法
抗原抗体反応を利用して脳の構造を調べる。
染色と観察(エイミー?)。
統計・測定・評価
統計
ウェルチの t 検定
等分散性の仮定がいらない t 検定。
階層的クラスター分析
距離(非類似度)近い順にまとめる。
手法例
・最近隣法
2つのクラスターのうち、
最短の個体間距離をクラ距離に。
・ウォード法
クラスター内の分散を最小に、
クラ間で最大になるよう分類。
非階層的クラスター分析
個体数多いと樹形図えぐい。
→ 先にグループ数を設定してから分類。
kーmeans法
設定した群数と同じ数(k個)の
中心点を乱数で用意。
→ それらを初期値として分類。
→ 更新。
測定
単調変換
順序関係を保って値を変換。
順序尺度や名義尺度が対象。
内的妥当性:独立変数と従属変数の因果度
実験条件への無作為配置が大事!
外的妥当性:対象者以外への一般化の程度
母集団からの無作為抽出が大事!
評価
目標準拠:CRT(C=Criterion)
集団準拠:NRT(N=Norm)
形成的評価
PDCAの「Check」のポジション。
指導と評価の一体化にとって肝要。
パフォーマンス評価
実技教科、理科の実験、作文、発表など。
オーセンティック評価(真正の評価)の代表。
ルーブリック使いよう。
産業・組織
産業
安全文化:リーズン
・報告する文化(過失報告や報告者の保護)
・公正な文化(安全関連の情報提供の奨励)
・柔軟な文化(重圧や急激な変化への対応)
・学習する文化(教訓→変えるとこ変える)
ユニバーサルデザインの7原則:メイス
・公平な利用
・利用における柔軟性
・直感的な利用
・わかりやすい情報
・間違いへの寛大さ
・身体的負担の小ささ
・十分なスペース確保
イノベーションの普及理論:ロジャーズ
新しいアイディアを採用する人の順番。
イノベーター
→ アーリー・アダプター
→ アーリー・マジョリティ
→ レイト・マジョリティ
→ ラガード(遅滞者)
組織
マグレガーのXーY理論
組織での人間観を分類。
X:人は怠け者 → アメとムチで管理
Y:人は自己実現を目指して進んで働く
ハーズバーグの動機づけー衛生要因理論
満足と不満足を連続体でなく独立体へ。
動機づけ:目標達成、承認など
充足 → 超満足
不足 → 変化なし
衛生:賃金、対人関係など
充足 → 変化なし
不足 → 超不満
高信頼性組織:ワイクとサトクリフ
精緻なパフォーマンスを続けるには
マインドをフル稼働させるのが大事。
・失敗から学ぶ
・仕事を過度に単純化しない
・オペレーションの重視
・復旧能力の向上
・専門知識の尊重
反:ノーマルアクシデント理論(ペロー)
↑システム複雑なら事故は必然。
健康・福祉
健康
ブレスローの7つの健康習慣
喫煙しない、適度以下の飲酒、定期的な運動、
適正体重の維持、十分な睡眠、毎日の朝食、
間食を控える。
NIOSH職業性ストレスモデル
NOISH=アメリカ国立労働安全衛生研究所
職場ストレスからの健康問題の包括モデル。
職場ストレス + 職場外、個人、緩衝要因
→ 急性ストレス反応
→ 持病
職場外要因:家族からの要求など。
個人要因:年齢、性別、性格など。
緩衝要因:何らかの社会的サポート。
ラロンド報告(1974年 カナダ)
健康には医学的アプローチだけでなく
環境や生活習慣への介入も重要である!
福祉
精神障害者保健福祉手帳
精神障害者の自立と社会参加を促進。
療育手帳
知的障害者への支援を円滑化。
知的障害者福祉法に基づく制度ではない。
身体障害者手帳
身体障害者福祉法のサービス対象者の証明。
失語症は音声言語障害としてここに入る。
ライトの価値転換理論
障害受容に関する基礎理論。
・価値と視野の拡大!
・負の障害効果を不問に!
・身体的外観を二次的なものへ!
・比較価値でなく資産価値に注目!
ファミリーホーム:里親制度の拡大版
第二種社会福祉事業、家庭養護、定員5,6名。
※ 里親は個人の家庭養護で4名まで。
グループホーム
第一種社会福祉事業、施設養護、6名以上。
犯罪・非行
犯罪
犯罪統計の表まとめ
窃盗 | 詐欺 | 粗暴犯 (傷害) | 粗暴犯 (暴行) | 性犯罪 (強制性交等) | 性犯罪 (強制わいせつ) | 殺人 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
認知件数 | 417,291 | 30,468 | 18,963 | 27,637 | 1,332 | 4,154 | 929 |
検挙率 | 40.9 | 50.1 | 89.1 | 88.0 | 97.4 | 90.7 | 98.3 |
普通のメモ
アノミー理論(マートン)の適応様式
儀礼:目標を下げて可能な範囲に留まる。
革新:非合法でも文化的目標を成そうとする。
逃避:あきらめて無気力。
反抗:社会を変えるべく政治運動などに参加。
中和の技術:サイクスとマッツァ
自己責任の否定:仕方なくやった。
加害の否定:誰にも迷惑かけてない。
被害者の否定:悪いのは被害者の方だ。
非難者への非難:自分を非難する資格ない。
高度な忠誠心への訴え:仲間のためだった。
非行
少年非行の刑法犯の検挙人員
令和2年:32,063 人(戦後最少)
これまでの動向
1951年:第1のピーク
1964年:第2のピーク
1983年:第3のピーク
→ 以降、減少傾向
少年鑑別所の業務
・専門技術による鑑別
審判鑑別:家裁の求めに応じて。
収容審判鑑別:収容者向け。
在宅審判鑑別:収容者以外向け。
処遇鑑別:家裁以外の求めに応じて。
・健全育成に配慮した観護処遇
・地域社会での非行犯罪防止活動
参考文献
法務省法務総合研究所 (編) (2021). 令和3年版 犯罪白書
日本心理学諸学会連合 心理学検定局 (編) (2018). 心理学検定 基本キーワード[改訂版] 実務教育出版
日本心理学諸学会連合 心理学検定局 (編) (2018). 心理学検定 一問一答問題集[A領域編] 実務教育出版
日本心理学諸学会連合 心理学検定局 (編) (2018). 心理学検定 一問一答問題集[B領域編] 実務教育出版
日本心理学諸学会連合 心理学検定局 (編) (2019). 心理学検定 公式問題集[2019年度版] 実務教育出版
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